2018年1月19日金曜日

2017インドネシア・ベスト・アルバム10 その1

例年ならインドネシア・カセット10をやっているが、正直言ってベストに上げる10本が揃わなかった。一方でCDはポップスが中心ではあるが、10枚揃った。言語はインドネシア語だけど、音楽としては欧米風だから面白くない。四半世紀前にはそんなこと言っていたオイラも随分と状況が変わった。いや、時代が変わったのだ。

1位 Murni Subakti / Nhulihi Si Tading



 インドネシア、今の時代、地方ポップスの面白さを表現できる音楽はHIP HOPだと思っていた。実際、面白い地方もののサンプリングネタで、地方言語でラップするグループも沢山いる。が、本作の中心はジャズであった。スマトラ、トバ湖周辺に住むバタック・カロ族のプルコロンコロンという音楽をベースに。トラディショナル楽器奏者とジャズ演奏者とのコラボ演奏みたいなものだが、どうしてもジャズ的なアレンジが強いのは力関係かしら。少しジャズ的要素が食傷気味の所もあるが、プルコロンコロンという音楽をこんなに楽しく、しかも現代的に聴かせたアルバムは過去にない、いやもしかしたら今後もないかもしれない。一地方の音楽を、いくら今風のアレンジであっても他の地方の人が好むだろうか。ナイスな沖縄音楽の新譜が出た、みんな買わないでしょ。それと似たような感じ。
 

インナーの写真もいい(右)カロ族の衣装着ているし、楽器の写真も載せている。MV観ながら一応確認はできるかな。


バタック・カロの音楽、プルコロンコロンを日本人で初めて世界に発信した師匠のHPを参考にしました。


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