2017年1月15日日曜日

2016年中古インドネシア・カセット・ベスト10

① Kecik-Kecik / Waljinah




ワルジナさんのクロンチョン・ダンドゥットに出会ったのは、もう四半世紀以上前。Walang Kekek / Waljinah (Kroncong Dang Dut) P2SC盤だ。カセットをダビングして擦り切れるほど聴いた。クロンチョン・ダンドゥットの名盤だ。もしかしたら、P2SCにはクロンチョン・ダンドゥットのアルバムがまだあるんじゃなかろうか、とここ何年か思い始めていた。情報なんかあるわけがなく、カンだけが頼りだったが、存在した。しかもプランテーションにあった。何と幸運。前述のWalang Kekek とはバックのオルケスは変わったが、基本路線は変わっていない。2016大収穫の一本だ。

②Gerenyem-Gerenyem




















インドネシアの歌手で彼女ほど、ジャンルを多岐にわたり、名作(迷作)を残した人はいないだろう。クロンチョン、ランガム・ジャワ、シャンプリ・サリ、ポップ・ジャワあたりは当たり前で、ダンドゥット、クンダン・クンプル(バニュワンギ)、カシーダ、そして、ジャイポンガン。他にもっとあるかもしれないが、オイラはこれぐらいしかしらない。特にジャイポンガンのカセットは1本しか持っていなかった。ただし、ジャイポンガンと言っても、カセットに表記されているように’Jaipongan Jawa'なわけで、あくまでワルジナさん解釈のジャイポンガンなのだ。だから面白い。ジャワ人の彼女がスンダ音楽を自分なりに...、異種格闘技みたいなもんです。まぁ、大歌手だからできるのでしょう。

③Lagu Duo / O.M.Gamat Sinar Harapan




















Gamatは、ミナンカバウのトラッドな音楽。それをO.M.(オルケス・ムラユ)解釈でやるという発想が、やはり時代だったのかしら。カセット裏にはTGL.19 APRIL 1980の表記があるが。地方音楽をこうしたアレンジ、つまりダンドゥットぽく、もしくはムラユ色濃く、なんてカセットは沢山存在したんだろうなぁ、一方でポップ・ミナンがありながら....

④Gambang Kromong / Benyamin S. & Herlina  Effendi



















 
ベニャミンのGK(以下ガンバン・クロモン)路線の「美女と野獣」路線は、イダ・ロヤニに限ったことではない。色んな女子とアルバムを出しているが、イダの次にしっくり来るのが、オイラはへルニア・エフェンディだな。Bang BenとはREMACOにもレコード残しているけど、もしかしたら、REMACO音源のカセット化かもしれないが、聴いたことがない。なぜか、イダ・ロヤニとわかるナンバーもあるが、これも聴いたことのない音源。たいしたカセットには思えないが、聴いたことのない、音源が満喫していた。

⑤Sono / Wiwi Wiarsih


















 
 
JAIPONG DANGDUTと表記されたカセットで、これだけ、アコーディオンが使用された音源はオイラ、知らない。スンダ~ムラユ情緒へのアプローチが素晴らしい!

⑥Lagu Lagu Melayu Deli / The Tropic’s &Mayang Murni





















何だか、スマトラ(メダン)あたりのBARで演奏していたグループがそのままカセットを出してしまったようで、オイラは好みだ。ムラユ・デリをラウンジ感覚で。サックスがいい味出している。当然ながらアコーディオンはなく、アラブ色も後退しているが、だから面白い。たぶんヴォーカルであろう、Mayang Murniもムラユ色出さず、演奏にあった歌唱をしているのもすき。ホンマに地方もののカセットは奥が深い...

⑦Satu Lobang Rame Rame / Ali Usman & Noora Normania




















ダンドゥットのカセットでゴルフ・ジャケというもの珍しい。バックのAntique Groupのナイスなバックと、そこそこにいい曲がそろっていた。Dianレコードにしてはおとなしめな内容だ。

⑧Calung Bandung / Detti Kurnia Adang P.&Ganjar





















初めて見るディディのカセット。声が若々しい。SUWANDAの強烈なグンダンにチャルンが絡む。タイトル曲はかなり好みだった。

⑨Ulaelo / Tatty Hartati




















一昨年ほど、入手できなかったクリニンガン・ダンドゥットのカセット。2016では本作が一番気に入っている。どうして、これがダンドゥットなのか、クリニンガン・モデルンなる表記でもいいと思うが、時代だろう。当時のダンドゥットの勢い。ルバーブ、グンダン、スンダ・ガムランのシンプルな演奏なれど、歌い手の濃厚さが、たまらない。


⑩Salome / Wiwiek Sumbogo





















大好きな彼女のカセットは2016もいろいろ入手したが、大当たりというのはなかったかな。気に入ったのが、ジャケもかわいい本作。A面のみなのだけど、彼女らしいダンドゥットでした。


確か、初めてインドネシアのカセットを買ったのが、25~26才ぐらいだったような。ということは30年買い続けているということか。いつ終わりがくるのか..まぁ、こなくてもいいけど。

2016年良質なカセットを提供してくれたプランテーションには本当に感謝。2017年もよろしくお願いしたい。


0 件のコメント:

コメントを投稿