2015年5月24日日曜日

ダンドゥット・ビートルズを聴く。

 
 
世界に腐るほどあるビートルズのカバーアルバムだが、これほど知られていないアルバムも珍しいだろう。しかも、ダンドゥットだし。ある程度、ダンドゥットを聴いてないと面白さが伝わらいなだろうし、全曲、インドネシア語で、そういう訳をするのかというのもあるから、ビートルズ・ファンが聴いても大して面白くはないだろう。実際、腹をかかえて笑えるトラックはなかった。
 
 
でも、オイラがジャカルタの中古カセット屋で見たものとは違うんだよなぁ、このカセット。ジャケがぼろぼろの上、中身が見つからなかったので、あきらめた覚えがある...
 
O.M.Akustik Bangladesh 80"なんてオルケスは初めて聞く名だ。O.M.Bangladesh's Groupと言うのは知っているが。Pimpinan(リーダー)が両方ともUtjok Surodipuroという人なので同一のグループだろう。この企画のために編成されたものとも考えられる。この人がAransemen&Lirikも担当している。問題はVokalだ!何とMegi.Zの表記だ。ていうか、Megi.ZはMandolinでもクレジットされてる。あのMegi.Zかしら....う~ん、あまりMegi.ZのVokalには感じられないのだが、若いころだからわからないのかしら...疑問!
 
グループ編成はMandolin,Piano,Bass,Gendang Suling,Tamborin&Simbal,Maracas,Gitar Akustikである。注目はGendangがMadi .SとSulingがSukiであること、後にダンドゥットの優れたミュージシャンになる二人ではないだろうか、何も確証はないが。
 
ベストトラックはやはり、A-3のTinggalkan Saja(I Feel Fine)かな。グループ名をAkustikとしているから、基本エレキはない。マンドリンにエフェクターをかけたギターリフ真似がかなりオイラのツボだ。この辺はよく考えている。とにかくマンドリンが大活躍である。そういう選曲をしているんだろうなぁ。A-2のAkibat Berpacaran(No Reply) B-5のKampung Halaman(And I Love Her)ヒドイタイトル。B-5のTukisan Cintaku(Girl)オリジナル・タイトルでええやん。B-6のMichelle(ここはオリジナルに忠実、わけわからん)などは、その典型的なトラックだ。ピアノがいるくせにB-1のMeBlanie(Let It Be)のスケールを弾かず、マンドリンで始まるとか、B-2はJangan Lagi(Don't Let Me Down)なんてタイトルだし。何か聴いているうちにだんだん楽しくなってくる。B-3Air Mata Kekasih(Yesterday)のスリンが泣ける。いや~、ダンドゥット的な落としどころが笑える。話はつきない...
 
恐らく二度と日の目を見ることはないビートルズ・カバーのカセットだが、楽しませてもらった。本作を提供してくださった、プランテーション店長に感謝したい。
 


2015年5月23日土曜日

ロカナンタのカレンダーがあったのか!!



オイラが敬愛するタルリン音楽界の重鎮、Abudl Adjib率いるPutra Sangkalaのロカナンタ録音のカセット。ヴォーカルはAbudl Adjibとオイラの大好きなUun Kurniasihだ。正直、Abudl AdjibとUun Kurniasihの作品はロカナンタ録音よりもDIANレーベル録音の方が、エグイ作品が数多くあって好きだ。では、なぜこのカセットを取り上げたか。ずばり、ジャケットだ!こんな大事なジャケットを見逃すところだった。Abudl AdjibとUun Kurniasihがやっているワルンという設定だろうか。なかつむまじいふたりが、カウンターの中に入って、常連客が好き放題歌っている。と、まぁ、普通はここで終わりなのだが....

問題は、Abudl Adjibの隣にかかっているカレンダーだ!LOKANANTA RECORDINGと表記されている。まさか、このジャケのためだけにカレンダーはつくらねぇだろ。しかも写真入り!誰だか確認はできないのが残念。カレンダーだから少なくても12人の歌手がカレンダーになっている可能性がある!これはインドネシアのレコードを愛する者にとっては大事件だ。国営レーベルのカレンダーにどんな人が選ばれているのか、当時のスタッフの嗜好もあり、売上、云々に関係なくても、一応、インドネシア音楽の歴史を刻んでいるレーベルだし。

果たして、このカレンダーが実在するのか、興味津々である。