2014年12月18日木曜日

ロカナンタ・レコードへ行く!



ロカナンタ・レコードにデッド・ストックを漁りに行ったのは93年のようだ。ミュージック・マガジン93年12月号「レターズ」にオイラ、こんな投稿している。

「ワルジナーのレコードを探して」

僕が初めてワルジナーのカセットを聞いたのが、デイアン・レコードから出ている”Gleca-Gleceという作品で5年ほど前の話。クンダン、シンセが醸し出す超ファンキーなスタイルと彼女の歌声に完全に虜になってしまった。それ以来、彼女の名前や写真が載っているカセットを血眼になって探して回り、現在に至っている。

しかし、僕は彼女のレコードを1枚も持っていないことにふと気づいた。そんなおり、友人からロカナンタ・レコード社に彼女のレコードのストックがあり即売してくれるとの情報を聞き、会社の夏休みを利用して空路ソロへ。

ソロの町並みは非常にゆったりしていて、いかにもクロンチョンやランガム・ジャワが似合う雰囲気だ。ロカナンタ社は、中心街からバスで数分の所にあり、広い敷地にスタジオを完備している。運よく僕が足を運んだ時、ガムラン(・ジャワ)演奏の録音中で見学をさせていただいた。

さて問題のレコードだが、事務所の方に「ワルジナーのレコードを買いに来た」と説明すると別室に案内され、ロカナンタ社の膨大なカタログを見せられ、ワルジナーのレコードに的を絞ってきた僕も一瞬戸惑ってしまった。

今回見せていただいたカタログは大半がクロンチョン、他にムラユー、スマトラ等々、色々アイテムがあり、ジャンルが表記されているのでとても見やすかった(ちなみに25cm盤はARI,30cm盤はBRIの後に番号が来る)。僕がそのカタログで探せたワルジナーのレコードは以下の通りです。

①Lokananta ARI054
② 同    ARI119
③ 同    ARI127

以上3枚。この他にLokananta Recordingと表記された”Entit"と”Katju というLPがあったが、こちらはすでにテープで購入済みなので今回はパスした。

①は”Rangkaian Lagu Lagu Krontiong Baru”と題されたコンピレで、ワルジナーは”Kenanga Bunga Harum Mewangi"という曲をラジオ・オルケス・スラカルタのバックで歌っている。今回購入したレコードの中で一番番号が若いので初期の作品か確かめたかったのだが、僕のインドネシア語では無理でした。

②もコンピレで、ワルジナーは3曲歌う(うち1曲は、アンジャル・アニイが作者でクレジットされてる)。他にS.Bektiという人が3曲、Ratmantoという人が2曲で全8曲。

③は中村とうようさんが、オーディオブック「クロンチョン入門」でジャケット掲載で紹介されていたもの(①はジャケなし)。

なかなか入手困難だった初期の作品を聞いてみて、あらためて彼女が素晴らしい歌手だと再認識したし、現在の彼女と比較することが無意味だと分かったような気がします。

ロカナンタ社へ行った帰りに彼女の家を訪ねたところ、ジャカルタにレコーディング中で留守とのこと。まだまだ現役で頑張ってますし、”Langam Jawa '93という新譜もだしていました。

21年前、当時32歳かな。インターネットなんかない時代、自分の得てきた情報を多くの人に知ってもらいたい気持ちで一杯だったんだろう。青いなぁ。その後、ロカナンタのレコードは、どっと日本に入ってきた。オイラの投稿がきっかけでもなんでもないけど....
















2 件のコメント:

  1. ブログ再開まってました!いや〜さすがレコオヤジさん、この記事今こそ生きます!
    僕も苦節30年、やっと今年初LOKANANTA経験しましたが、レコードはレコード室の棚に満員列車のようにパンパンに詰め込まれ一切外には出さず封印されていました。レコオヤジさんの写真は花が咲いてとても良い感じですが、現在のLOKANANTAはちょっと疲れてかなり現役感が薄れていました。でも、最近はホワイトシューズといった若いミュージシャンや地元のアーティストが掃除をしてスタジオで録音をしたり、大物SSWのグレン・フレドリーがLOKANANTAスタジオLIVEをDVDで出したりして、ちょっとこの先が楽しみです。

    返信削除
  2. すみません。さっき気がつきました。何せこのブログにコメントした人はいませんでしたので。そうですね、現役感のあるロカナンタへ行けてよかったです。ソロの町並みも当時とはずいぶんと変わってしまったのでしょうね。ロカナンタ、ロゴを使ったグッズとか発売してほしいです。うれないでしょうけど。

    返信削除